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【熊本の経営者様へ】銀行借入の審査を通す3つの重要指標とは?経営コンサルタントが解説

財務・キャッシュフロー

2025.10.12

「事業を拡大したいが、資金が足りない…」 「銀行に追加融資を申し込んだが、良い返事がもらえなかった…」 「そもそも、自社はあといくら借りられるのだろうか?」

熊本で情熱をもって事業に取り組む経営者の皆様にとって、資金繰り、特に銀行からの借入は、常に頭を悩ませる大きな課題ではないでしょうか。

実は、銀行が融資を判断する際には、売上や利益といった表面的な数字だけでなく、会社の財務状況を示す「重要な指標」を厳しくチェックしています。この指標を理解せずに交渉に臨むと、思わぬところで融資を断られてしまうかもしれません。

この記事では、熊本で多くの中小企業の経営支援に携わってきた中小企業診断士が、銀行融資の可否を分ける3つの重要指標について、専門用語をできるだけ使わずに分かりやすく解説します。

この記事を読めば、以下のことが分かります。

  • 銀行が融資審査で本当に見ているポイント
  • 自社の「借入力」を客観的に測る方法
  • 今からできる、銀行からの信頼を高める具体的なアクション

正しい知識を身につけ、自信を持って銀行と交渉し、事業成長のチャンスを掴みましょう。

なぜ銀行は貸してくれない?熊本の中小企業が知るべき融資の基本コンサルティング

銀行が融資審査で見るのは「損益計算書」の利益だけではない

多くの経営者様が、銀行に融資を申し込む際、損益計算書(P/L)の「黒字であること」を最も重視しがちです。もちろん、利益が出ていることは大前提として非常に重要です。

しかし、銀行はそれと同じくらい、あるいはそれ以上に貸借対照表(B/S)やキャッシュフロー計算書を重視しています。なぜなら、たとえ黒字であっても、手元にお金がなければ(キャッシュがなければ)返済はできないからです。これを「黒字倒産」と呼びます。

銀行は「儲かっているか」と同時に「会社の財務体質は健全か」「返済のためのお金(キャッシュ)を生み出す力があるか」を厳しく見ているのです。熊本県内の中小企業様を経営サポートしてきた経験上、この視点が抜けているために、融資で苦戦するケースが少なくありません。

「この会社は本当に返済できるのか?」銀行員の視点を理解する

銀行員の立場になって考えてみましょう。彼らの使命は、貸したお金を利息とともにきちんと回収することです。決してボランティアではありません。そのため、融資先の企業を「信頼できるパートナーかどうか」という視点で評価します。

安全性: 倒産リスクは低いか?(自己資本は十分か?)

収益性: 利益をきちんと生み出せているか?

返済能力: 借入金を返済するだけのキャッシュフローはあるか?

この3つの視点、特に「安全性」と「返済能力」を示す客観的な指標が、次に解説する「自己資本比率」と「債務償還年数」なのです。

融資の可否を分ける!会社の健康診断に関わるコンサルティング

会社の財務状況を客観的に示す指標はいくつかありますが、銀行が特に重視するのがこの2つです。人間ドックの検査結果のように、自社の数値を把握しておきましょう。

会社の体力!「自己資本比率」の目安と改善策

自己資本比率とは、会社の全財産(総資産)のうち、返済する必要がない自分のお金(自己資本)がどれくらいの割合を占めるかを示す指標です。いわば「会社の体力」や「安全性」を示す数値です。

自己資本比率(%)= 自己資本(純資産)/総資産×100

この比率が高いほど、借金に頼らない健全な経営と見なされ、銀行からの信頼は高まります。

目安:

30%以上: 非常に健全

10%~30%: 標準的

10%未満: 注意が必要

マイナス(債務超過): 融資は極めて困難

もし自社の自己資本比率が低い場合は、利益を積み上げて内部留保を厚くすることが最も基本的な改善策です。私たちのような経営コンサルタントは、売上向上やコスト削減を通じて、利益体質の会社作りを経営支援します。

会社の返済能力!「債務償還年数」の計算方法と目標値

債務償還年数とは、借入金(有利子負債)を、会社が1年間で生み出すキャッシュフローで返済した場合、何年かかるかを示す指標です。これは「会社の返済能力」を直接的に示します。

債務償還年数(年)= 有利子負債/キャッシュフロー

※キャッシュフローは簡易的に「税引後当期純利益+減価償却費」で計算します。

この年数が短いほど、返済能力が高いと評価されます。

目安:

10年以内: 健全な水準

15年以内: 許容範囲

20年以上: 改善が必要

債務償還年数を改善するには、キャッシュフローを増やす(利益を上げる、経費を削減する)か、借入金を減らす必要があります。熊本の中小企業の現状に合わせた具体的な改善策については、ぜひ専門家にご相談ください。

あなたの会社はいくら借りられる?借入額の目安を知るコンサルティング

自社の借入限度額を簡易的に計算してみよう

銀行がいくらまで貸してくれるのか、その目安を知る簡単な方法があります。それは「月商」と「キャッシュフロー」から考える方法です。

運転資金の目安: 月商の3ヶ月分

設備資金を含めた総借入額の目安: 年間のキャッシュフローの10倍~15倍(債務償還年数から逆算)

例えば、年商1億2000万円(月商1000万円)、年間のキャッシュフローが500万円の会社の場合、

運転資金の借入目安は 約3000万円

総借入額の目安は 5000万円~7500万円

となります。もちろん、これはあくまで簡易的な目安です。業種や会社の成長ステージ、担保の有無などによって大きく変わります。しかし、この数値を把握しておくだけで、無謀な借入計画を立てることを防げます。

借入額を増やすために今すぐ着手すべきこと

より多くの融資を受けたい場合、必要なのは「説得力のある事業計画書」です。

今回の借入で何を実現するのか(設備投資、人材採用など)

それによって、どれだけ売上や利益が向上するのか

増加した利益から、どのように返済していくのか

このストーリーを、具体的な数値(売上計画、利益計画、資金繰り計画)で示さなければなりません。経営者様の熱い想いを、銀行が納得する「数字」に落とし込む作業は、経営コンサルティングが得意とするところです。

専門家(中小企業診断士)による経営コンサルティングに依頼するメリット

自社だけで銀行交渉を進めることに限界を感じたら、専門家である中小企業診断士や経営コンサルタントの活用を検討してみてください。

的確な事業計画書の作成で銀行からの信頼度が劇的にアップ

私たちは、銀行がどこをチェックするのか、どのような表現をすれば説得力が増すのかを熟知しています。第三者の客観的な視点で事業の強みや将来性を分析し、実現可能性の高い事業計画書を作成することで、銀行からの信頼度を格段に高めることができます。これは、熊本で数々の企業の経営サポートをしてきた我々の強みです。

資金繰り表の作成と継続的な経営サポートによる安心感

融資はゴールではありません。スタートです。私たちは、融資実行後の資金繰り管理や経営計画の進捗確認まで、継続的に経営支援を行います。定期的なコンサルティングを通じて、経営者様が安心して事業に集中できる環境を整える「伴走者」となることをお約束します。

経営コンサルティングに依頼するデメリットと注意点

コンサルティング費用は?費用対効果をどう考えるか

もちろん、専門家に依頼すれば費用が発生します。費用体系は、月額の顧問契約やプロジェクト単位での成功報酬など様々です。

しかし、考えてみてください。もし専門家の支援によって、希望額の融資が実現したり、より有利な金利で借りられたり、事業そのものが改善して利益が増えたりすれば、その費用は「コスト」ではなく「未来への投資」になります。

多くのコンサルティング会社では初回無料相談を実施しています。まずはそこで、自社の課題と費用対効果についてじっくり相談してみることをお勧めします。

失敗しないコンサルタントの選び方【熊本の経営者様向け】

良い経営コンサルタントを選ぶ上で、熊本の経営者様に意識してほしいポイントは3つです。

実績: 中小企業の銀行融資支援の実績が豊富か?

相性: 親身に話を聞いてくれるか?専門用語ばかりでなく、分かりやすく説明してくれるか?

地域性: 熊本の経済状況や金融機関の動向に詳しいか?

ホームページを見るだけでなく、実際に会って話してみて、「この人になら会社の未来を相談できる」と心から思えるパートナーを見つけることが何よりも重要です。

まとめ:一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください

今回は、銀行借入を成功させるために不可欠な「自己資本比率」や「債務償還年数」といった指標について解説しました。これらの数値を把握し、改善していくことは、融資審査を有利に進めるだけでなく、会社の財務体質そのものを強くすることに繋がります。

しかし、日々の業務に追われる中で、経営者様お一人がこれらの財務分析や改善計画、そして説得力のある事業計画の作成まで行うのは、非常に大きな負担です。

私たち「KanTacConsulting合同会社」は、熊本県の中小企業に特化した経営コンサルティング会社です。単に書類作成を代行するのではなく、経営者様の想いやビジョンに深く寄り添い、事業の未来を共に描き、その実現までを徹底的にサポートする『伴走支援』を最も得意としています。

銀行との交渉はもちろん、その後の資金繰り改善、売上向上策まで、ワンストップで貴社の経営をサポートいたします。

会社の資金繰りについて、少しでも不安や課題を感じていらっしゃるなら、どうか一人で抱え込まないでください。私たちと一緒に、貴社の未来を切り拓いていきましょう。

初回のご相談は無料です。まずはお気軽にお話をお聞かせください。

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